毎年春と秋が短くなる様に感じていますが、みなさまはいかがでしょうか?
冬に代表されるインフルエンザもすでに流行期が始まっています。今月は冬本番になる前に今から気をつけたい冬の感染症についてご紹介しましょう。
秋から冬に流行する主な感染症とは?
- RSウイルス感染症
- インフルエンザ
- ロタウイルス・ノロウイルス感染症
- 溶連菌感染症
RS(Respiratory Syncytial Virus)ウイルス感染症!
1歳までに70%、2歳までにほぼ100%かかるごくありふれたウイルスです。何回も感染しますが2回目からは重くはならない急性呼吸器感染症です。潜伏期は4〜5日で症状は発熱と喘鳴です。乳幼児は重症化しやすいので注意が必要です。
インフルエンザ感染症!
皆さんよくご存知ですね。いわゆる風邪症候群とは異なり、感染性が強い感染症です。潜伏期は1〜3日で突然の高熱と頭痛、関節痛、筋肉痛で発症します。流行するのはA型・B型の2種類です。乳幼児や高齢者は合併症を起こすと生命の危険もあります。迅速診断キットで診断でき治療薬もあるのですが症状が出てから48時間以内に投与が必要です。内服薬、吸入薬、注射薬がありますので医師と相談して治療を受けましょう。予防接種はお済みでしょうか?高い予防効果があるのは予防接種です。毎年12月から2月に感染症のピークとなりますので、11月までに予防接種を済ませましょう。
ロタウイルス・ノロウイルス感染症!
冬の胃腸炎といえば、ロタとノロ!感染力が強く高熱と急性胃腸炎症状をおこす感染症です。潜伏期は1〜2日で突然の嘔吐、下痢から始まります。生の二枚貝や患者の振りまいた吐物や排泄物から集団感染を起こすことがあります。冬の食中毒で適切に水分が取れないと脱水になり長引くことがあります。 インフルエンザと同時期に流行し重症化することもあります。特別な治療薬はありません。しっかり水分を取り安静が一番です。
溶連菌感染症!
細菌による感染症です。猩紅熱と呼ばれる発疹が出て重症感のあるものから軽い風邪症状のものまであります。潜伏期は2~4日で急な発熱、咽頭痛から始まります。迅速診断キットもあり抗生物質で治療を行います。溶連菌感染症の後にまれに糸球体腎炎や、リウマチ熱を起こすことがあります。血尿や浮腫はないか。一か月ほどは注意をしてください。一般的には子供に多い感染症ですが大人にも感染します。喉の痛みはあるが咳や鼻水はでないような場合は溶連菌感染症の場合があります。
代表的な冬の感染症をご紹介しました。感染症の治療は、なによりも予防です! 日頃の手洗い・うがいの励行!流行時にはマスクに手指消毒、そして規則正しい生活と栄養管理、質の良い睡眠です。ウイルスや細菌にかからない抵抗力を高めることが一番です!そして、もう一つ、抵抗力を高めるためには予防接種が効果的です。
今年の冬を健やかに過ごすためにも、さあ!今日から、予防対策をしましょう!