今年も暑い暑い夏がやってきました。来年のオリンピック開催に向けて、暑さ対策検証実験が行われています。今月は東京オリンピック委員会が行っている様々な暑さ対策についても少しご紹介してみましょう。
日本の夏の暑さはもう危険!
気象庁のデーターによると過去100年の間に世界の平均気温は0.7℃、日本では1.2℃上昇しています。100年前はほとんど観測されていなかった35℃を超える猛暑日は最近では頻回に現れ、熱帯夜は2010年には56日を記録しています。特に東京は地球温暖化と都市化によるヒートアイランド現象によって平均気温は約3℃上昇しています。今年も梅雨明けより連日の高温注意情報が発表されています。2019年6月の熱中症による救急搬送は約4,000人、都道府県別人口10万人当たりの救急搬送人員は、沖縄県が最も多く、次いで佐賀県です。みなさん!この夏!ぼーとしていると命の危険があります!
都市化による暑さ対策のポイント!
熱を出さない!
熱をためない!
熱をもらわない!
(東京都環境局 夏の暑さ対策の手引きより)
熱を出さない!
高効率な空調機器や低燃費自動車の利用をすること、断熱や遮熱化、緑化などによって建物内に入る熱を削減して冷房の負担を減らす省エネルギー化が必要です。
熱をためない!
遮熱性舗装による路面の遮熱化、保水化、緑化や建物表面、池面を改善して熱をためないようにすることが出来ます。
熱をもらわない!
日よけ等によって日射を遮ること、緑化や打ち水などで周囲の地表面や壁の温度を下げること、ドライ型ミストを用いて周囲の気温を下げることが有効です。街中に「クールスポット」として局所的に暑さを和らげる対策をした場所、空間を設けること取り組みも大切です。
7月25日にワールドツアー開催中のビーチバレーボール会場で暑さ対策の検証が行われました。クールスポットとして休憩用のサーカステント内にウォーターサーバーや扇風機の設置、会場入り口には大型ミストタワー、来場者には扇子、冷却パック、冷感タオル、お茶、塩飴などの入ったグッズの配布がされました。「フラワーレーンプロジェクト」として鉢植えのあさがおを配置し、見た目の涼を感じさせる工夫もされました。
検証後にお茶ではなくスポーツドリンクの方が効果的なのでは?手荷物検査での対応時間、子供や車椅子の方への配慮の工夫等改善策が検討されているようです。
東京オリンピック開催まであと1年、この猛暑に私たち個人も暑さ対策をして上手に夏を乗り切っていきましょう!