やがて日本人の二人に一人が「がん」になる時代が到来します!
桜の満開とともに平成28年度の幕開けとなりました。気持ち新たに一歩、期待に胸を膨らませて一歩、不安で恐る恐る一歩、それぞれの一歩を踏み出されている事と思います。今年度の新しい扉をあけて、まずは一歩踏み出しましょう!ワクワクの冒険が待っているかもしれません、もしかすると辛い事があるかもしれませんが、迎えた一年を私なりに楽しみたいと思っています。さて、桜の季節に「がん」のお話は空気を読んでいないようで申し訳ございません。しかし、あえて、4月は健診の月です。今年は実は身近な「がん」について考えて頂き、ぜひ、がん検診を受けて頂きたいと思います。
日本人の死亡原因
平成23年度の厚生労働省の人口動態統計より日本人の死亡原因の約3割が悪性新生物(がん)です。戦前死因は感染症でした。戦後は脳血管疾患、そして昭和55年より悪性新生物は1位を独走しています。また、がんの部位別の死亡数は男性では肺、胃、大腸、肝臓、膵臓。女性では大腸、肺、胃、膵臓、乳房の順になっています。
平成15年から平成17年に癌と診断された人が、日本全体で5年後に生存している人の割合に比べて、5年後に生存している人の割合(5年相対生存率)は58.6%でした。癌治療は飛躍的に進歩していますがやはり進行すれば治癒は困難な、悩ましい疾患です。
がん検診率の伸び悩み
全国のがん検診率は増加してはきているものの、約40%程度に留まっています。なぜ、国民は検診をうけないのであろうか?
平成26年度の世論調査では約70%以上の人が、がんはこわいと思っている。約48%が受ける時間がない。約40%が費用が高い、約38%が癌と分かると怖ろしいと答えています。癌になると、治らない、お金がかかる、どうせ死んでしまうの三拍子が検診率の低さと死因を押し上げている原因ではないでしょうか?確かに癌になれば精神的にも肉体的にも経済的にも不安であり、仕事との両立は厳しくなります。しかし、早期であれば完治が可能な疾患でもあります。
画期的な佐賀県のがん対策!
佐賀県では全国初のがん対策の取り組みとして平成28年度より中学3年生全員にピロリ菌検査と除菌を行います。佐賀県では胃がん死亡率が全国で2番目に高く若い年代からの対策には注目です!この試みの結果が証明されるのは10年後20年後になりますが、十分期待が持てるでしょう。今年新社会人となられた方々、まずは健診、そして、がん検診を必ず受けましょう。健診を受けることからがん予防が始まります。さぁ!満開の桜と共に心身ともに健康な船出をしましょう!