今、世界でワクチンの開発が進められています!
梅雨入り間近の水無月になりましたが今年は四季を楽しむ余裕もない方が多いと思います。ようやくCOVID-19の第一波は乗り越えました。もちろん三密を避け対策を十分にしてではありますが新しい生活の中で自分流に今年の日本の夏を楽しんではいかがでしょうか?来るべき第二波に向けてご自身の体力をつけていく事が大切です。
さて、世界中の研究者がパンデミックをもたらした新型コロナウイルスの研究を加速させ、次の波を迎え撃つべく準備がされています。人類が、世界が蘇るためには有効な治療薬の開発と予防としてのワクチンの開発が待たれます。今月はワクチンについて、そしてすでに実用化に向けて臨床試験が始まっている新型コロナウイルスワクチン開発の一部をご紹介しましょう。
ワクチンとは?
病原体にとても似たものを作り、少量を注射で人体に投与します。体内に病原体が侵入してきた時に排除しようとする免疫状態を作り次にその病原体に暴露された時に感染しないように病原体から体を守ります。このように免疫を作る種のようなものがワクチンです。皆さんがご存知の予防接種はワクチンを投与し多くの病気を予防しています。
ワクチンの種類
作り方によって3種類があります。
- 生ワクチン 生きた病原体を培養し病原性が弱くなったものを選別して作ったもの
- 不活化ワクチン 病原体をホルマリン処理などによって毒性をなくしたもの
- トキソイド 細菌が作る毒素をホルマリン処理などによって毒性をなくしたもの
予防するウイルスや細菌によって接種回数が違いますし、2種類以上のワクチンを混合したワクチンもあります。
ワクチンの副反応
全てのワクチンには免疫アレルギー型として注射部位の発赤、腫脹、硬結や1〜2日以内の発熱、アナフィラキシー反応を起こす可能性があります。また生ワクチンにはその病原体が感染した時と同様の症状が出現する感染型の副反応の可能性があります。もちろん、安全性と有効性が確認されたワクチンが承認され接種されています。
新型コロナウイルスワクチン開発の動向(5月末現在)
世界中の研究機関で心臓や腎臓、脳、肺を損傷する可能性がある新型コロナウイルス感染症の症状から、マラリア、インフルエンザ、エボラなどの治療薬など候補薬の試験を続けています。両輪として試験が行われているのがワクチンです。ワクチンは治療薬と違い、すぐに有効性を判断することは困難です。
新型コロナウイルスに対応するワクチンですが3月28日にW H O事務局長が「ワクチン開発は少なくとも1年から1年半」との見通しを示しました。その後ワクチンの開発が加速し、5月末で臨床試験に入っているワクチンの主なものは8つ
- 米モデルナ mRNAワクチン「mRNA-1237」
- 中国カンシノ・バイオロジクス ウイルスベクターワクチン
- 米イノビオ・ファーマシューティカルズ DNAワクチン「INO-4800」
- 独ビオンテック/米ファイザー mRNAワクチン「BNT162」
- 北京生物薬品研究所 不活化ワクチン
- 英オックスフォード大 ウイルスベクターワクチン「ChAdOx1 nCoV-19」
- 米ノババックス 「NVX-CoV 2373」
- 中国シノバック・バイオテック 不活化ワクチン
その他続々と世界中で100以上の開発が進んでいます。
日本企業においてはアンジェスと大阪大がDNAワクチンを共同で開発中です。田辺三菱製薬、塩野義製薬も開発に乗り出しています。
最初にこのくれない便りに新型コロナウイルス感染症についてお知らせをしたのは2月でした。あれから5ヶ月、ウイルスは世界中を駆け巡りパンデミックとなり、主要国でロックダウンが行われ、日本においては4月に緊急事態宣言が出されました。5月末第一波をなんとか乗り越え、第二波の準備にかかっています。それでも断続的に小規模ではありますがクラスターが発生しています。気が抜けないと心身ともにストレスがたまりますが、これまでの生活様式を変えてコロナとの共存生活に順応していくことが最もストレスの少ない暮らし方だろうと思います。変化できるもの、柔軟であるものが生き残るでしょう。これからもできるだけわかりやすい情報を発信していきたいと思います。心細いことがありましたら、いつでもご相談ください。ご一緒に乗り越えていきましょう!